2018年5月吉日

 今日ほど社会が危機管理を必要としている時代はありません。

 科学技術の急速な進歩、特に今般のAI、IoTの進展は、社会を便利にする反面、これまでにない危機を生み出しています。そこでのプライバシーや人権の侵害は個人にとって、また企業にとっても新しいリスクであり、安全保障面においても、サイバー攻撃やAIの軍事利用などは国家にとって極めて深刻な危機と言えるでしょう。

 一方、トランプ米大統領の就任以降、国際社会の不確実性は拡大し、我が国を取り巻くアジアの国際環境も極めて不安定な状況にあると言わざるを得ません。

 日本危機管理学会は、英文名にもあるようなリスクマネジメントとクライシスマネジメントの両方をカバーするばかりでなく、このような時代の変化に応じて登場する様々な危機への対応を1992年4月の設立以来現在までの26年間研究してまいりました。

 また、単なるアカデミズムの学会ではなく、設立趣意書に掲げるように政治、経済、文化のほか、企業活動、環境、健康・医療、防災、建築、イベントなどの様々な分野において人と組織の危機に係わる理論と実践の研究を深化させ、社会に貢献してきました。

 加えて海外交流として中国やモンゴルなどの研究者との学術交流を通じ、両国における課題解決と我が国との友好的関係構築に寄与してきたものと自負しております。

 今後とも新しい危機管理の理論創造に努力し、危機管理の考え方が我が国に定着することを目指して積極的に提言活動や海外交流活動を継続していきたいと考えております。一般の方の学会への入会と会員の方の更なる学会活動への積極的参加をお願い申し上げます。

会長 原田 泉